こんにちは。株式会社IPリッチ代表取締役の草野です。
今回は第1回目のチザCOMブログの記事として、私達がチザCOMを立ち上げた経緯、そして今後の展望についてお伝えしていきます。
1.執筆者紹介
上智大学大学院物理学領域卒業後に富士ゼロックス(株)知的財産部にて特許業務に従事し、2016年に(株)パテントインベストメントを設立。知財コンサル、SOSドローンの研究開発、潜水艇事業、知財コンテンツの制作等を行う。
調査・分析・アイデア提案等を得意とする。SOSドローンについて特許2件取得・4件出願中で世界トップの潜水艇技術を持つ企業と共同開発中。史上初の知財を題材にした映画の製作等を行う。その他に知財検定の講師や講演、大学でのセミナー・コンサル等も行う。
満を持して数年間構想してきた知財の事業を行うために、2023年9月に株式会社IPリッチを設立。
2.チザCOMを立ち上げようと思った背景
(1)世の中の課題
私は2013年に企業の知財部に所属し、それ以来知財に関するキャリアを歩んできました。2016年に思い切って起業をしましたが、そのときはまだ漠然と知財に関する支援がしたい、発明を自分でしたいというレベルのことしか考えていませんでした。
それから2年ほどが経ち、知財の情報発信をしようとYouTubeを始めました。
当時は2日に1回のペースで動画を撮っていたので、とにかく知財のネタを考えるようになりました。
最初は基本的な内容から始まり、その後段々応用的・実用的な内容を考えるようになり、更には知財業界の課題、そして知財以外のことも含めた世の中全体の課題を広く考えるようになりました。
知財が関係する世の中の課題は、例えば以下のようなことだと考えています。
- コモディティ化により商品・サービスの価値が均一化したため、単なる改良ではなく新たな価値が求められる
- 情報の流動性の高まりにより模倣問題が深刻化している
- 特許等の知的財産権がビジネス・利益に繋がっていない
- 従来の知財サービス(出願・調査等)ではニーズを満たせていない
- 知財専門家・知財サービスと顧客との適切なマッチングがされていない
そして、これらの課題を解決するには何をしていくべきなのかを考えてきました。
(2)実現したいこと、やりたいこと
上記のような課題を解決することで自分が何を実現したいか、そもそも何をやりたいのか、自分の考えを深掘りしていき、徐々に明確になっていきました。
実現したいことは一言でいうと、知的財産(言い換えると新しい価値)の創造・保護・利益化のサイクル(知的創造サイクル)を世の中全体で回るようにすることです。そうすることにより、日本をはじめ、世界の経済・社会・文化を発展させることができます。
そして、それを実現させるための事業として自分がやりたいことは、知財のことや知財と繋がりが深いことでした。
そこでプロダクトのアイデアを20個近く考えました。
その中にチザCOMがありました。ただ、当初はあまり優先度が高くなく、あくまで候補の一つにすぎませんでした。
(3)立上げのタイミング
2019〜2020年頃にプロダクトのアイデアをたくさん考えたものの、その時点ではすぐに始めるべき理由があまりなく、すでに行っている事業を伸ばすことを優先しました。
転機が訪れたのは2021年でした。
コロナで中々事業が進まない時期が続いたので、ちょっとした企画として知財、ドローン、剣、アクションを組み合わせた以下のエンタメ映像を作りました。
そして、これらのエンタメ映像を経て、知的財産剣第3弾として2022年の夏に知的財産村の財宝〜知的財産剣® VSダーマス海賊団〜を映画化しました。
この史上初の知財を題材にした映画をきっかけに、多くの方との繋がりを持つことができ、業界での知名度も上がりました。
結果として、IPリッチの立上げメンバーやチザCOMの協力者を得ることができました。
また、2023年になってから世の中的に知的財産への関心の大きな高まりを感じ取るができ、また生成AIの急速な発展など、知的財産に密接に関係のあることが世の中のトレンドになってきたため、絶好のタイミングが来たと思いました。
そして、事業計画やチザCOMの仕様を固め、仲間や協力者を集め、様々な条件が整ったタイミングで立上げに踏み切りました。
3.チザCOMの開発プロセス
(1)企画書・仕様書の作成
まずはじめに、チザCOMの構想をまとめた企画書を作成しました。
企画書の内容としては、チザCOMの目的、機能、目標、強み、施策、競合などです。人にチザCOMの話をする場面がよくあったので、そのときは企画書を見せました。
企画書を作成し、方向性が決まった後は具体的な仕様書を作成しました。
インターネット系のサービスの仕様書は書いたことがありませんでしたが、近いイメージのウェブサイトを参考にしたり、特許のコンサルティングの仕事で培ったアイデアを考えてまとめるという経験を頼りにすることで自分なりに書きました。
ある程度仕様書ができてきたタイミングでエンジニアを探しました。
知り合いの伝手やクラウドソーシングなどを駆使して、何十人というエンジニアから自分達の方向性に合う人に事業に参画してもらいました。
そうして2023年6月後半にチザCOMの開発がスタートしました。
(2)会社の設立
事業内容やビジョンに共感してくれたメンバー3人とともに株式会社IPリッチを2023年9月5日に立ち上げました。
2016年に設立し、現在も経営をしている株式会社パテントインベストメントでチザCOMを運営することも考えましたが、SOSドローンや潜水艇の事業も行っていることもあり、知財関連の事業の拡大はIPリッチで行うことにしました。
また、新体制で行うことで新たなメンバーと新たな気持ちでスタートできるので、スタートアップらしくフレッシュな形で事業を行うことができると考えました。
(3)特許出願・商標出願
現状ではチザCOMの機能は多くはありませんが、独自の機能をこれから多数搭載していきます。また、ご利用者の方にとって使いやすいサービスにするためにUIやUXにこだわっていきます。
徹底的に考えた機能やUI・UXの中で特許になりそうだと思える内容を特許出願書類に記載し、特許出願を行いました。
また、チザCOMとIPリッチの名称については、商標登録出願をしています。
チザCOMに関しては、元々はサービス名を「チザアド」にしようとしていました。知財とアドバイスを掛けた名称です。
でもなんだかダサい気がしてきたので、別案として「チザコム」が思い浮かびました。
ただ、チザコムの場合は他社の商標権に抵触する可能性が完全にゼロではなかったことと、COMをアルファベットにすることで見た目にインパクトを出したかったこと、COMMUNICATIONのCOMを強調したかったことなどにより、サービス名をチザCOMとしました。
(4)チザCOMのリリース
ある程度の機能やUIができたタイミングである2023年9月20日にチザCOMのベータ版をリリースしました。
スタートアップとして、またアジャイル開発として進める上で、最初から完璧にすることは目指さずに、敢えて20〜25点ぐらいの状態でリリースしました。
というのも、リリースしてご利用者の方々に使っていただかないと改善点が分からないですし、まずは最低限の機能で実証して有効性を確かめなければ、作り込んでも意味がないと考えたからです。
そうしてある程度見切り発車の状態でリリースしたチザCOMですが、本記事を投稿した時点(2023年10月7日)で約85名のご利用者の方に会員登録をしていただいています。そのうち弁理士の方は28名です。
4.チザCOM(IPリッチ)の今後の展望
(1)チザCOMのアップデート
現時点では、前述のようにチザCOMはまだ初期段階に過ぎませんし、完成度はかなり低いです。
そのため、これからどんどんアップデートをしていきます。
機能の拡充、使いやすさの向上、デザイン性の向上、ロゴの作成、コンテンツの拡充など、あらゆる面を強化していきます。
今後、半年から1年ほどでチザCOMを完成させていく予定です。
ただし、すぐに開発を進めれば良いというわけではなく、ご利用者の反応やご意見をいただきながら進めていきます。
また、当然開発費や運営費など色々かかるので、クラウドファンディングや投資家募集などの資金調達をしながら行っていきます。
(2)チザCOMの規模の拡大
ご利用者の方々に大きな価値を提供するには、ご利用の方を増やすとともに、チザCOM内でのコンテンツ(相談と回答、記事、動画など)を増やす必要があります。
ご利用者の方とコンテンツが増えるほど、更にご利用者の方とコンテンツが増えていきます。
今後様々な施策を行い、チザCOMのご利用者とコンテンツを大幅に増やしていきます。
1年後には、数千人〜1万人程度の方々にご利用いただけるように尽力します。
5.最後に
チザCOMおよびIPリッチの挑戦は始まったばかりで、過去にないサービスということもあり、まだまだ手探りで何かと進めている状態です。
そのため、今後多くの方々のご協力のもとで、チザCOMを発展させていくことになります。
チザCOMまたはIPリッチと連携いただける事業者様も募集していますので、ご興味のある事業者様は是非ともお声掛けいただけたら嬉しいです。
連携に興味のある方は、下記のメールアドレスからご連絡下さい。
info@iprich.jp
チザCOMがご利用者の皆様の役に立てるように精一杯力を尽くして参りますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。